頭部腫瘤切除・乳腺腫瘍摘出・子宮卵巣摘出

今回ご紹介させていただくのは、13才の柴犬の女の子です。
1ヶ月程前からおでこのあたりがぽっこり膨らんできた、だんだんと大きくなり眼も開けずらそうになってしまい元気がなく食欲もなくなってきた、また数か月前から陰部よりずっと出血が続いているという事でご来院されました。
診察させていただくと、おでこに6㎝ほどの大きな腫瘤ができてしまっていて、触るととても痛そうに鳴いていました。
また乳腺にも腫瘍があり子宮にも液体が溜まっている事がわかり貧血状態でした。
検査の結果頭部の腫瘤は悪性の可能性が高くだんだんと大きくなっていると言う事でリスクもありましたが、飼い主様とよくお話をさせていただいて、今回乳腺腫瘍・子宮卵巣摘出・頭部腫瘤の3つを合わせて手術する事になりました。頭部腫瘤に関しては、悪性の扁平上皮癌ですので、完治目的の手術というより容積をへらし、緩和目的の手術となりました。
こちらが手術前の写真です。

ちょうどおでこのあたりがボコッと大きく張り出している事がわかると思います。
皮膚の余裕もなく、骨にまで大きくはびこっており大変な手術となりましたが、レーザーで出血や腫れ、痛みを最小限に抑え無事乳腺腫瘍、子宮卵巣摘出も合わせて手術する事ができました。
こちらが摘出した腫瘍です。

そしてこちらが手術後の写真です。

術後は回復するのに入院が必要となりましたが、だんだんと食欲もでてきて、退院してお家に帰るとしっかりと自分からご飯を食べる事ができたそうで、オーナー様も安心された様子でした。
頭部の腫瘍の病理検査の結果は残念ながら、やはり悪性の扁平上皮癌と言う事でした。
こちらの腫瘍は局所における浸潤性増殖が特徴で、病理の結果もすでに重度の壊死や炎症細胞の浸潤がみられるとのことでしたので、今後もしっかりとした癌にたいしての経過観察や治療が必要となりますが、少しでも長く大好きなオーナー様と生活できるよう願っています。